世界冒険のメモ

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ウルムチ留学中の新疆大学での裏話 ~垣間見えた漢民族の本音・編~

こんにちは。

 

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凍っている湖と後ろに見えるのは大学関係者が住むマンション

 

本日は新疆大学でのちょっとした裏話や漢民族の本音について書きたいと思います。

 

新疆大学大学院の講義では…

 

クラスの主任(漢民族)の先生は、教室内に日本人がいることを知っていますが、大教室で受ける、他の専修の生徒もいるような科目の先生方は、きっと日本人がいることを知らない方も多かったと思います。

 

以前少し触れましたが、私はなぜか外見がとてもウイグル族に似ていたため、授業中に面白いことがいくつか起きました。授業中でなく、街中でも色々起こりましたが、これはもはやコラムに出来そうですので、後ほどまとめて書きます。

 

 

keikosroundtheworldadventure.hatenablog.com

 

 

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卒業式典の壇上にてセルフィー 

 

ちなみに主任の先生は、卒業直前まで、私が日本に帰化したウイグル族だと思っていました。そして入学当時は、ウイグル族の同級生には「頑張って中国語で話しかけて来るウズベク族(ウズベキスタン人)」だと思われていました。*1

 

徹底的なマイノリティーであったこともあり、漢民族の考え方などが垣間見えた気がして、なかなか貴重な体験をしました。

 

とある漢民族の先生は、はっきりと「私は日本に反感がある」と言っていました。これは先生のおっしゃったことをそのまま訳したものです。(中国人もなかなか本音と建前がありますが)

 

もしかしたら、日本人がいるとわかっていても同じ発言だったのかも知れませんが、いずれせにせよ、講義という公共の場で躊躇なく話す様子に驚きました。*2個人的にはっきりと言うタイプの人は好きですので、新鮮な感動を覚えかけた位です。

 

また、「日本は経済的に発展しているが、軍事と政治はいまいちでアメリカに依存している」、(中国に来る日本人観光客の話をして)「最近の日本人は本当にお金を持っていない、貧しい」など話されていました。私がいたため、先生を除き、教室内は大変微妙な雰囲気に包まれていました(笑)

 

私が最も恐れていた、第二次世界大戦南京大虐殺などの具体的な話になることはありませんでしたが、日本の話題になる度、毎回苦笑いまたはヒヤヒヤ(時にイライラ笑)しました。

 

たまに、立ち上がって「先生、それは違います!」と叫びだしたくなることがありました。また、全くもって愛国者ではありませんが、日章旗のハチマキをして授業に出たくなることもありました(笑)

 

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才色兼備のギュルザルお姉さんと長女ナフィサと

 

尖閣諸島問題の時、ウルムチでは…

 

2013年、尖閣諸島*3問題で、日中関係が悪化した時のことです。

 

ウルムチは北京からは遠すぎるのか、デモや打ちこわしなどの事件はありませんでした。新疆では、やはり少数民族問題の方が大きな関心事項です。

 

しかし、学校や公安*4からは「学校から外に出ないで下さい。もし出る用事があれば中国人と同行して下さい」と連絡が来ました。

 

また、レストランやホテルによっては「日本人お断り」と言う垂れ幕や紙が貼ってありました。車に「尖閣諸島は中国のもの!日本人は出て行け!」などと言うステッカーを貼っている人も結構見かけました。

 

この時ほど、見た目がウイグル族に似ていて良かったと思ったことはありません。逆に、日本人と言っても信じてもらえないことが多かったので、私個人としては学校や公安の心配をよそに、普段と変わらず街へ出ていました。

 

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同級生のマイラちゃんと

 

話は戻りますが、この時も先生は、中国人の意見を代表するかのように(少なくとも私にはそう聞こえた)、「中国はあくまで平和的な外交手段を採る」と言っていました。

 

武力行使に出なければそれは「平和的」なのか、中国人の言う「平和的」とはどのようなことかよくわからず、隣にいたカザフスタン*5の留学生に筆談で聞いてみましたが、彼女も笑いを必死でこらえて「私もわからない」と言っていました。

 

話がやや脱線しますが、同じ単語を使っていても言語や場所が変わると意味合いが違ってくることはよくあることだと思います。このような差異*6を比較するのはとても楽しいです。もちろん、どちらが正しいと言うことではなく、その文化の特性が少し理解出来ると思います。

 

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ウルムチ市内

 

また、私達のクラスの班長は北疆のイリ出身の回族の男の子でした。

 

回族は、イスラム教徒ですが、見た目はほぼ漢族と同じ*7で、彼ら固有の言語はないため母語は中国語です。

 

彼は班長になる位なので、優秀なのはもちろん、共産党の学生組織に所属していて、本音はともかく、建前の考え方はとても「漢民族的」でした。

 

授業の休み時間に、2020年の東京オリンピックの話になった時、彼は「じゃあ中国ももう一回オリンピックをやらないと!2030年かな?次は上海だ!」などと明るく言っていました。

 

ところがびっくり、wechat*8と言う日本で言うLINEのようなアプリで、「中国車と日本車(主にトヨタでした)を比較して、実はいかに日本車が壊れやすいか」と言ったような実験内容が書かれた愛国的な記事をシェアしていたのです。

 

優等生的な子ではありましたが、彼は別にいつもいつも愛国的であったり、日本に対して批判的な意見を言うタイプではありません。そして私は彼が嫌いでも、そして特に好きでもありませんでした(笑)

 

彼もそのポストを投稿する時に私のことなど念頭に一切なく、むしろ日本人が見ることを想定に置いていなかったのでしょう。

 

こういうことは初めてだったので、中国のインターネットやSNS上で、このような日本に対しての切り口は極めて一般的なのだなと感じました。

 

また、新疆に限ったことではありませんが、国営制作の反日ドラマが毎日テレビで流れています。

 

私も授業がない時は、見ることを一時期日課にしていました。テーマ曲も、「♪1937年に日本軍が太原に攻めてきた♪」と言うような極めて覚えやすく、口ずさみやすいメロディーで、私も知らない間に口ずさんでいた程です。

 

実際観てみると大変突っ込みどころは多く、それはそれで楽しめるのですが、「このような反日ドラマを小さい子どもの頃から見ていたらきっと日本のことは大嫌いになるだろうなぁ」と思いました。

 

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 「ウルムチ留学中の新疆大学での裏話 ~垣間見えた漢民族の本音・編 ②~」に続きます。

 

 

keikosroundtheworldadventure.hatenablog.com

 

 

 

 

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*1:ウイグルウズベキスタンは、見た目、文化など色々な点でよく似ています。例えば、使っている文字は違いますが、言語に関しては凡そ90%同じです

*2:最近の大学がどうかわかりませんが、果たして日本の大学で「私は中国に反感を持っている」と断言する教授はいるのでしょうか。また、そのような土台は日本の大学にあるでしょうか。

*3:中国語では「钓鱼岛(ディヤオユーダオ」と言います

*4:新疆にいる外国人、特に日本人はばっちりマークされています

*5:カザフスタンは世界で第9位の面積を誇り、石油など地下資源が豊かな国です。中国、特に地理的に近い新疆では彼らの地下資源をいかにコントロールするのかと言うことは中国人の間でよく話されていますので、彼らはこれに対して怒っていました

*6:例えば、日本人が「今すぐ」と言う時は本当に数秒ですが、国や地域によっては30分、さらに数時間のケースもあります。

*7:まれに彫の深いの見た目の回族もいます

*8:中国語では「微信