世界冒険のメモ

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新疆のウイグル族とイスラム教

こんにちは。

 

本日はウイグル族イスラームについてです。

 

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 ウルムチ・大バザールのモスク

 

多種多様なイスラームについて

 

まず、簡単にイスラム教についてお話したいと思います。

 

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これはウイグル語ではなくアラビア語です 

 

日本では、イスラム教と聞くとネガティブなイメージを持つ人が多いのでしょうか。

 

ちなみに、中国人(漢民族)がどのようにイスラム教を捉えているかと言うと、日本人とそう大差ないのではないかと思います。上海の女の子に、イスラームについて聞いてみると、「テロ」と即答されました。…日本よりももっとイメージが悪いかも知れません。

 

イスラム圏は、アラビア半島だけでなく、北アフリカ中央アジア、南アジア、東南アジアなど、とても広い地域にまたがっています。当然彼らの信仰スタイルも多種多様です。

 

例えば、女性の服装を例に挙げてみます。

 

原理主義ワッハーブ派を信奉するサウジアラビアでは、外出時には女性はアバヤと言う黒い服の着用が義務付けられていますね。

 

 

イエメンは、決して原理主義の国ではないですが、女性は自主的に、目しか出さないブルカを着用しています。サウジアラビアの女性は顔は隠していないことが多いので、イエメンの女性はより保守的です。

 

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イエメンの首都サナアの旧市街で撮りました

 

 

ヨルダンでは、身体のラインが出ない服を着ているものの、女性はスカーフを巻くのみです。

 

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ヨルダンで一夜を共にしたベドウィンの皆さん

 

 

中央アジア、特にカザフスタンにいるムスリムにもなると、女性の服装は日本人とあまり変わりません。むしろロシア(ソ連時代)の影響か、露出レベルは日本人よりも高いのでは、と思うこともあります。

 

 このように、イスラームとその土地に住む民族の特色が結びついており、地域によってかなり個性があります。

 

新疆におけるイスラム

 

まず、中国では共産党が宗教よりも上に立ちますので、基本的に公の場での宗教活動は禁止、と言うことになっています。

 

新疆にいる場合、「宗教」とは主にイスラム教を指しています。*1

 

新疆ウイグル自治区ムスリム人口が多く、イスラム圏と言っていいかと思いますが、中国国内ですので事情はなかなか複雑です。新疆で宗教問題について語ることは、民族問題と密接に結びついており、なかなかセンシティブな話題です。

 

実際内地では、中国籍ムスリムが教室内で「今日はモスクへ行ってお祈りした」などと言っても、大学の先生も周囲も普通の反応だったと言う話を聞いたことがありますが、新疆では敢えて教室内で言う人はいないでしょう。

 

新疆大学校内にも、はっきりと「一切の宗教活動を禁止する」と書かれていましたし、学期の始まりにある留学生の集会では、留学寮内での宗教的な活動や勧誘は厳禁と言われました。*2

 

私の在学中に、留学生寮内で宗教活動をした理由から退学になったタジキスタンの学生を知っています。何をしたかは詳しくわかりません。

 

ウルムチで過ごしたラマダンについてはこちらをどうぞ。

 

keikosroundtheworldadventure.hatenablog.com

 

ウイグル族イスラーム 

 

彼らはどのような信仰をしているのでしょうか。

 

新疆にも、もちろんモスクはありますが、成人男性のみしかモスクに入ることが出来ません。(お葬式の時は、裏口から女性も入ることが出来ます)

 

祈りに関しては、ウルムチの知り合いは朝のみしていると言っていましたし、ラマダーン*3の時のみしている友達もいます。さらに、「民考汉」*4の友達になると、お祈りの仕方はわからないと言う子もいました。

 

ちなみにウイグル族に限らず、ムスリム同士で「一日何回お祈りをするか?」などは、とてもパーソナルなことなので、誰にでも気軽に聞けることではありません。

 

ウルムチよりも南疆では、ウイグル族の人口比率が高いこともあって、熱心なムスリムが増えます。

 

2014年当時、南疆にあるホータンの女性はほぼ100%スカーフを巻いていました。ウルムチだとスカーフを巻いている人の方が少ないです。

 

また、共産党員も宗教活動は禁止されていますが、こっそりとお祈りをしていたりします。ラマダーンも公の場では禁止されているので、国営企業や大学関係者はラマダン中の日中の断食も出来ないです。また、元々断食をしないウイグル族もいます。

 

ラマダーン中の断食を阻止するために敢えて、ラマダーン中にウイグル族を、敢えてお昼ご飯に誘うようなことがあると聞いたことがありますが、実際に誘われた人とお話をしたことはありません。

 

当然イスラム諸国と違って、学校でイスラム教について学ぶ学科はありません。ウルムチのとあるエリアで、地下教室のような感じでこっそり集まってコーランについて学ぶ教室があると聞いたことがあります。今ではそのような活動は増えているのではないでしょうか。

 

 2011年私が新疆に行った当初に比べて、帰国する2015年のウルムチではスカーフを巻く女性が増え、毎週金曜お昼の「ジュムア」*5のお祈りをする人が明らかに増えていました。

 

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カシュガルのティガール寺院

 

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「ジュムア」の礼拝が終わって帰る人々 

 

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 「ジュムア」を祝う画像をムスリム同士で送り合ったりします。これはカザフ語

 

これは中国政府の締め付けが厳しくなってきていることへの心理的な反発もあると思いますが、実際に宗教的な取締り*6が厳しい南疆からウルムチへ人が流れてきていることもあります。

 

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これは2015年ウルムチで見かけたもの 

 

カシュガルでヒジャプを巻いて歩いていたら…

また、ウルムチでは新疆大学にいるので出来ませんでしたが、南疆を旅行する時はヒジャプを巻いていました。

 

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まだ当時はあまりヒジャプの巻き方もうまくないですね(笑) 

 

ヒジャプ*7とは頭に巻いているスカーフのことです。

 

 私はムスリムなのですが(الحمد لله)、旅行をする時は現地の人に溶け込む努力をしています。とは言っても主に単に服装を変えるだけですが(笑)

 

(出来るだけ現地の人に馴染んだり、もしくはその土地の長期滞在者に見えると旅行者ならではのトラブルや軽犯罪に巻き込まれにくくなります。)

 

 私がムスリムがわかると、皆さんとても嬉しそうでした。また、ホータンでは、ポロを無料にしてくれたレストラン(おまけに「いつでも食べに来て」と言ってくれた)もありました。

 

このお店です。

 

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 優しそうなお兄さん

 

 

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地球の歩き方」を見る

 

 

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また、カシュガルをブラブラしていた際に、偶然ウイグル族の経営する旅行会社のオフィスを見つけました。

 

ぶらっと入って見ましたが、ここでオーナーであったAさんとなかなか面白い会話が出来ました。

 

まず、私の巻いていたヒジャプを綺麗綺麗ととても褒めてくれました。

 

「君のような”しっかりヒジャプを巻いている女性”はあまり外に出ないから、知り合うのは難しいんだ。適当な女性なら簡単だけどさ」

 

確かにカシュガルに来てからやたらと街で絡まれると思い、そのことも率直に聞いてみました。

 

「それは君が綺麗で(これはリップサービスもあるでしょう笑)、しっかりヒジャプを巻いているから知り合いになりたいんだよ。あわよくば結婚したいと思ってる」

 

なるほど、カシュガルでの女性に対するイスラム的な考えが知れる一言です。

 

ちなみにウルムチで聞いたことはありませんが、カシュガルなど南疆では奥さんを二人以上持つことが出来る一夫多妻制も見られるようです。

 

 

 

 

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*1:ウルムチにもキリスト教系の教会がいくつかあります

*2:私は日本人だったからか、留学センターの主任から、もし留学寮でお祈りをしている人がいたら教えて欲しいと個人的に言われました

*3:イスラム暦ラマダーンの月の一ヶ月間、日の出から日没まで飲食を断つ

*4:中国語の学校へ通ったウイグル族。そのためウイグル語の読み書きが出来なかったり、下手だったりします

*5:イスラム教徒は一日5回の礼拝が義務付けられていますが、「ジュムア」は一週間の中で一番大事とされているお祈りです。男性ムスリムはモスクへ行ってお祈りすることが良いとされています

*6:2014年の2月頃、カシュガルでは夏になると公安が街に立っており、服装のチェックをしていると聞いた。当時既にアラブのようなニカブは禁止されていた

*7:元はアラビア語で「حجاب」です。